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第一話へ第四十話へ おかしな話だ、とつくづく思う。家政婦にペニスの勃起を封じる器具を付けられて、マスターベーションができない生活を強いられてきた。その家政婦は「健一様のためになると思いまして」などと云っていた。だから、自慰をしないことが学業成績の向上にでも役に立つのかと思っていた。ところが結果は真逆で、俺は昨日も今日も、「自慰グッズ」を渡されてから連日、自慰に励んでいる。何をやっているのだろうか、俺は。こんな道具に惑わされることなく、平常心に戻って、大学の予習でもしてみればいいのに、と思った。しかしどうしてか、大して眠くもないのに、布団から出る気にはなれなかった。
ああ、西岡は本当に一体どういうつもりなのだろう、と考えた。本当に「健一様のためになる」と考えているのならば、この貞操具とアナルディルドのせいで学業成績が下がりつつあることを知らせてやったら解除してくれるだろうか。否、何だかんだと理屈を付けられて、結局外してもらえない、或いはアナルディルドだけ取り上げられてしまう、ぐらいが関の山であろう。そもそも、西岡が本当に俺のためを思って行動しているとは限らないのである。いくら親父の遺言に従って雇った家政婦とはいえ、そいつが俺を快楽の虜にして堕落させようと手ぐすね引いている魔女でないとは断言できない。親父だってひょっとしたら魔女の手に掛かって死んだかも知れない。と、そこまで考えてみてぞっとしたが、魔女の手に掛かって死ぬような男が息子の世話をその魔女に任せるはずがないし、また、親父を堕落させるような魔女ならば、親父の莫大な遺産が魔女の所に行かないはずがない、と思い直して安心した。安心したら徐々に眠くなって、ゆっくりゆっくりと布団の中から眠りに落ち始めていった。
うとうとし始めたところで、不意に肛門がぴくりと締まった。微睡に入りかけの時に、足を踏み外して穴に落ちる夢を見るかのように、驚いて目を覚ますと、直腸の中でディルドが膨張しているような錯覚を覚えた。ディルドは的確に肛門内の快楽のツボを捉えていた。手で触れていないのに、勝手にディルドが快楽のツボをつつくような感覚を覚えて、また肛門の筋肉がぴくりと痙攣するのを感じた。そこから先は止まらなかった。肛門の筋肉が痙攣するのに従ってディルドが快楽のツボをつつき、それに触発されて自動的に筋肉が痙攣する。その循環が度重なり、重なるごとに快楽の強度が増していくように思われた。
「あう……あ、えあっ?」
意味不明な声が喉から漏れている。先刻から自分がずっと喘ぎ声を発していたことに、今になってようやく気がついた。止めなければ、と思ったが、下腹部全体を支配する快楽の渦を止める方法を俺は知らなかった。声が出るのに任せて喘ぎ続け、肛門は断続的に痙攣し、従って断続的に下腹部に快楽が送り込まれ続けた。快楽の絶頂は止まるところを知らなかった。
どのくらい時間が経ったのかわからない。気がつくと絶頂は止まっていて、俺はゆっくりと深呼吸をしていた。全身に汗をかいていたが、不思議と不快感はなかった。今の感覚が、西岡が云っていた「より大きな快感」であり、世に云う「射精を伴わないオルガスムス」なのだろう、と思った。それで思い出してペニスの状況を確認すると、ペニスからは大量のカウパーが漏れていたが、精液は一滴も出ていなかった。俺は肛門からディルドを抜き、西岡に云われた通りウェットティッシュで丁寧に拭いて、ビニル袋の中に戻した。
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