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親父の家政婦だった女 第四十四話

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第四十三話へ

 その日からは、アナルディルドどころではなくなった。西岡にいたずらされて剥き出しのままケースに収められてしまった亀頭への刺激と闘い続けなければならなかったからである。彼女がすぐに慣れますわと自信満々に云ったのはやはり嘘で、いつでもどこでも、亀頭への刺激は不意に襲ってくるのである。例えばちょっと姿勢を変えようかなと椅子の上で尻の位置を動かしたときや、就寝中、意識せずに寝返りを打ったときなどに、ぴくりと亀頭が刺激されて、勃起への無駄な試みが始まってしまうのであった。それで残りの日は慢性的な寝不足で過ごした。大学の授業進行からはどんどん取り残されていった。
 

 三日が過ぎて、禁欲最終日の晩のことである。俺の計算では、明日が禁欲解放の予定日であった。俺の頭の中は明日の解放のことばかりが占拠していて、それ以外のことはどうでもよくなってしまっていた。

 悶々としてシャワーを浴びる。早く寝てしまって、早く明日が来ればいいと思った。一方、あと二時間もすれば日付が変わるのだから、そう早く寝ないで、日付が変わるのを待って、西岡の部屋に突撃してもいいと思った。期日を決めて、二十日間という約束だったから、少々強引に迫っても変に嘲笑されたりはぐらかされたりする心配はないはずだ。

 そう考えてシャワーの湯をきゅっと止めたところで、またもシャワールームの戸が開けられた。西岡である。今日もまたバスタオルのようなものを体に巻いている。
「失礼いたします」
「何というデジャヴ」
 西岡は照れたように微笑んだ。だから褒めたつもりはこれっぽっちもないというのに。
「貞操具の洗浄に上がりました」
 三日前にも聞いた言葉だ。しかしなぜ今このタイミングで洗浄に来るのかは解しがたい。

 三日前と同じように、俺の前に膝をつき、貞操具を解錠して、ペニスケースを石鹸で洗う。三日前と異なる点があるとすれば、貞操具を外された途端に遠慮会釈なく快楽への欲求を主張し始める愚息であった。三日間、亀頭を刺激され続けて勃起するに勃起できないフラストレーションを、一気に解放するかのような勃起であった。ペニスケースを洗い終わった西岡は俺の方に向き直り、怒張するペニスに目を丸くした。
「お元気そうですね」
「おかげさまで」
「まあ、照れますわ」
「いや、本当に。三日前、西岡が変な仕舞い方をしたせいで、三日間亀頭が刺激され続けて死ぬかと思った」
 それを聞くと西岡は少し意外そうな顔をしてから、とても嬉しそうに満面の笑顔で答えた。
「それはよく頑張られましたね。さぞお辛かったでしょう」
 なぜそんなに嬉しそうなのか、俺にはわからなかった。これではまるで、西岡が俺を苦しめて、俺が苦しんで悶えているのを嬉しがって見ているようなものではないか。いや、しかし、もとから、西岡の態度はそんな風だったような気もした。

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Author:右斜め下
人が苦しむ物語が好きなんだけど、苦しんでいれば何でもいいってわけでもない。
自分でも「こういう話が好きです」と一言で言えないから、好きな話を自分で書いてしまおうと思った。
SとかMとかじゃないんだ。でもどっちかっていうとM。

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