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親父の家政婦だった女 第三十一話

第一話へ第三十話へ この勝負を受けるも受けないも、俺に選択権は無さそうだった。それに、勝っても負けても、何某かの「気持ちいい方法」で何かしてもらえるのだから、勝負を受けて悪いことは何一つないはずである。...

親父の家政婦だった女 第三十二話

第一話へ第三十一話へ 反論する間もなく、俺の身体はぐりんと仰向けに転がされる。あっと云う間にトランクスが脱がされて、透明なペニスケースが露わになる。西岡は右足の鎖を右手だけでいとも簡単に外して、俺の足下から両足を持ち上げて股の間に割り込んできた。西岡は正座している。俺は仰向けに寝て、俺の両脚は西岡の両肩の上である。俺の腰は西岡の膝の上に乗っている。つまり、俺の股間は西岡の目の前にある。「外しますね...

親父の家政婦だった女 第三十三話

第一話へ第三十二話へ 西岡の指が陰嚢を回って会陰へ伸びた。指は常にローションを伴って動いていたので、玉袋の後ろ、肛門の付近にまで、ローションが塗り広げられることになった。「もう少し足しましょうか」...

親父の家政婦だった女 第三十四話

第一話へ第三十三話へ そうしている内に未知の感覚が直腸内を襲った。西岡の指が入ってきたのである。その感覚は、排便の感覚に似て、しかし肛門からものが出ていくのではなく、入ってくる感覚であった。...

親父の家政婦だった女 第三十五話

第一話へ第三十四話へ そこで直腸の中に挿入されている指が曲げられた。内壁がぐにゃりと圧迫されて、先ほどより強い刺激が下腹部を襲った。自分でも信じられないが、快楽が、ペニス単体ではなく、下腹部全体を襲ったのだった。その快楽に耐えるため、勢いよく呼吸をしたら、「っはぁあ!」と、まるで喘いでいるような声が出てしまった。ひょっとしたら、女性の喘ぎ声も、このようにして、快楽に耐えるための激しい呼吸から生み出...

親父の家政婦だった女 第三十六話

第一話へ第三十五話へ「わ、わかった。二十日間に、挑戦する」...

親父の家政婦だった女 第三十七話

第一話へ第三十六話へ「おい、ちょっと待て! なぜそんな……それは約束が違う!」...

親父の家政婦だった女 第三十八話

第一話へ第三十七話へ 次の朝、西岡の態度がまたいつも通りの、何の変哲もない有能な家政婦に戻っていたことは、予想していたことだったし、幾分か俺を安心させもした。実際、前の晩に彼女が云っていた通り、禁欲の期間が定まっているということは見通しが立てやすく、今はまだその時ではないと自分で納得ができる分、耐えやすかった。耐えやすいと云うよりはむしろ、耐える必要があるほどに欲望が沸き上がってくることがないので...

親父の家政婦だった女 第三十九話

第一話へ第三十八話へ その晩、俺は自室で、西岡から受け取ったピンク色の細長いもの――いわゆるアナルディルド――を試してみるかどうか悩んでいた。西岡の意図を考えれば、試してみるのは彼女の手の上で踊らされているようなもので、非常に悔しい。しかし一方、昨晩西岡に指を入れられた感覚を思い出して尻の穴が疼くのも、否定できない事実であった。...

親父の家政婦だった女 第四十話

第一話へ第三十九話へ 翌朝、西岡は特に何も話題を振ってこなかった。よく考えてみれば、使えと云って渡された道具を早速使ってみた所で、嘲笑の対象になるべきはずがなかった。...

親父の家政婦だった女 第四十一話

第一話へ第四十話へ おかしな話だ、とつくづく思う。家政婦にペニスの勃起を封じる器具を付けられて、マスターベーションができない生活を強いられてきた。その家政婦は「健一様のためになると思いまして」などと云っていた。だから、自慰をしないことが学業成績の向上にでも役に立つのかと思っていた。ところが結果は真逆で、俺は昨日も今日も、「自慰グッズ」を渡されてから連日、自慰に励んでいる。何をやっているのだろうか、...

親父の家政婦だった女 第四十二話

第一話へ第四十一話へ それから毎晩、俺はディルドを肛門に挿入したまま就寝した。しかし、この時のように絶頂に達したことはそれから一度もなく、いいところまで快楽が上り詰めてくるものの、そこから先の絶頂へ達することができない日々が続いた。大学の予習や課題を自宅でやる頻度は目に見えて下がり、実習や講義で何をやっているのかわからないことが多くなってしまった。このままではまずいと思いながらも、あと一度だけでも...

親父の家政婦だった女 第四十三話

第一話へ第四十二話へ 西岡の手が包皮を剥くと、亀頭の周りには白いカスが溜まっていた。臭いの原因はこれのようだった。「禁欲が長く続くと、この垢が溜まりやすくなるようです。今まで気がつかず申し訳ありませんでした」...

親父の家政婦だった女 第四十四話

第一話へ第四十三話へ その日からは、アナルディルドどころではなくなった。西岡にいたずらされて剥き出しのままケースに収められてしまった亀頭への刺激と闘い続けなければならなかったからである。彼女がすぐに慣れますわと自信満々に云ったのはやはり嘘で、いつでもどこでも、亀頭への刺激は不意に襲ってくるのである。例えばちょっと姿勢を変えようかなと椅子の上で尻の位置を動かしたときや、就寝中、意識せずに寝返りを打っ...

親父の家政婦だった女 第四十五話

第一話へ第四十四話へ「それはよく頑張られましたね。さぞお辛かったでしょう」 なぜそんなに嬉しそうなのか、俺にはわからなかった。これではまるで、西岡が俺を苦しめて、俺が苦しんで悶えているのを嬉しがって見ているようなものではないか。いや、しかし、もとから、西岡の態度はそんな風だったような気もした。「お前のせいでな」「申し訳ございません。今後は、特別な理由がない限りあのような仕舞い方はしないことにいたし...

親父の家政婦だった女 第四十六話

第一話へ第四十五話へ ペニスを西岡に洗浄してもらうことになった。何も西岡にやってもらわなくてもよかろうとも思ったが、禁欲期間中に自分のペニスに自分で触れるという行為が、しかも西岡の目の前で触れるという行為が、何となく不道徳のような気がしたし、何より西岡が洗いますと云ってきかなかったので、洗ってもらうことにした。再び石鹸を手に取り、細かく泡立てる。西岡は俺が立っている目の前に膝をつく。細かく泡立った...

親父の家政婦だった女 第四十七話

第一話へ第四十六話へ 落ち着くのを待つ間、手持無沙汰だったので西岡に訊いてみた。「なあ西岡。もしさっきの『洗浄』中にさ」「はい」...

親父の家政婦だった女 第四十八話

第一話へ第四十七話へ シャワーから上がり、部屋で待つ。何を待っているのか。西岡を待っているとも云えるし、午前零時を待っているとも云えた。射精の時を待っているとも云えたし、不安定な状態が終わるのを待っているとも云えた。...

親父の家政婦だった女 第四十九話

第一話へ第四十八話へ 不思議な時間である。西岡と一対一でここまで打ち解けた話ができているのがまず珍しいことだったし、ましてやそれが、殆ど強いられたような二十日間の禁欲期間の最後の三十分だということがまた不思議なことのように思われた。残りの三十分間、俺は西岡に何か意地悪をされることがないように気を付けていなくてはならず、その気を張った油断のならない雰囲気と、他方、打ち解けてリラックスした雰囲気とが、...

親父の家政婦だった女 第五十話

第一話へ第四十九話へ「待て待て待て」「いかがなさいました」「さっきから、『健一様の負けです』ばかりじゃないか。どうやったら勝てるんだ」...

親父の家政婦だった女 第五十一話

第一話へ第五十話へ そのような問答があって、ゲームが始まったのが十一時三十五分である。ゲーム開始の合図が西岡から発せられて、それに促されるように俺は自らの愚息を取り出して弄り始めた。なるべく西岡の方を見ないようにして、四十五度ほど身体を逸らしてペニスを擦る。西岡は身体を真正面に俺の方へ向けて、じっと俺のマスターベーションを見つめていた。世にも奇妙な構図である。どうしてこんなことをしているかという疑...

親父の家政婦だった女 第五十二話

第一話へ第五十一話へ 出る。 俺は慌ててペニスから手を離して云った。「出そうっ!」 すると西岡は「だめです」 冷酷に、ゆっくり、落ち着いた声で、そう宣告した。...

親父の家政婦だった女 第五十三話

第一話へ第五十二話へ 翌日、土曜日の朝である。目を覚ますとまだ朝の六時であったが、はっきりと目が冴え、爽やかな目覚めであった。青暗い空が、刻一刻と明けて、まばらに浮かぶちぎれた雲に、はじめ赤く徐々に黄味がかった白い光が差してきつつあるのを見た。...

親父の家政婦だった女 第五十四話

第一話へ第五十三話へ その深夜、西岡が俺の寝室へ侵入してきた。まだ起きていらっしゃいますかと尋ねる押し殺した囁き声に耳をくすぐられて、俺はなぜかわからないがエロスを呼び起こされた。「今日、食器の準備を手伝ってくださったご褒美です」 西岡は囁き声のままそう云って、布団に横から潜り込んできた。貞操具が解錠され、一週間近く封じられていたペニスが西岡の指先で弄られる。俺は悦びに身を震わせた。西岡の指が雁首...

親父の家政婦だった女 第五十五話

第一話へ第五十四話へ そうして、俺の任務は増えていった。料理やアイロンなど、高度な技術が要求されるらしい仕事は俺には回ってこなかったが、それ以外のかなりの部分を担当して、ほとんど西岡と家事を半分ずつ分担しているのではないかと思われるほどであった。そんな具合だったので、当然、俺が学業に割ける時間は減った。いや、時間的には、たぶん、有効活用しようと思えば、家事をしながら自宅課題をこなして、頑張れたのか...

親父の家政婦だった女 第五十六話

第一話へ第五十五話へ 先日、二十日間の禁欲に挑戦して以来、そこまで長期のお預けは被っていなかった。長くてせいぜい一週間も我慢すれば、シャワールームか、自室か、または西岡の寝室に於いて、西岡の手か、口か、または太股によって、射精に導かれていた。ただしそれは家事を全く失敗しなかった日の話であって、ブラウスを汚すとまではいかなくとも、些細な失敗、例えばシャワー室の換気扇を止め忘れる、などをした日は決まっ...

親父の家政婦だった女 第五十七話

第一話へ第五十六話へ その日、午前中の一連の家事が終わった後、俺は「ご褒美」をもらえることになった。掃除を終えたところで、西岡がアナルディルドの使用を提案した。「ところてんの快楽を体験させて差し上げたいのです」と西岡は云ったが、ところてんというのがどういうものなのか俺にはいまいちよくわからなかった。...

親父の家政婦だった女 第五十八話

第一話へ第五十七話へ 大学の冬休みが始まった。俺は東京のマンションに一人だった。前の日の朝から、西岡は一足先に長野の別荘へ発っていた。「あまりに散らかっていたら恥ずかしいですから、先に行って掃除をしておきます」とのことだった。...

親父の家政婦だった女 第五十九話

第一話へ第五十八話へ 米田の部屋には一階の、玄関に一番近い部屋が割り当てられた。廊下の奥の俺の部屋からは部屋を二つ挟んで反対側である。一階は、玄関側から、米田の部屋、西岡の部屋、空き部屋、俺の部屋という順に並んだ。二階は全て空き部屋だったが、ちょうどキッチンの真上の部屋に洗濯室・乾燥室が並んでいて、西岡は頻繁に一階と二階を行き来していた。...

親父の家政婦だった女 第六十話

第一話へ第五十九話へ その晩、米田が来てから二日目の夕食の席である。米田は昨日にも増してそわそわしていたが、何かを決意したように口を開いた。...

Appendix

プロフィール

右斜め下

Author:右斜め下
人が苦しむ物語が好きなんだけど、苦しんでいれば何でもいいってわけでもない。
自分でも「こういう話が好きです」と一言で言えないから、好きな話を自分で書いてしまおうと思った。
SとかMとかじゃないんだ。でもどっちかっていうとM。

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