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親父の家政婦だった女 第二十七話

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 寝る段になって、寝室で俺の布団を敷いていた西岡とすれ違った。西岡は布団を敷き終わって、自室へ寝に行く所だった。お休みなさいませと云って自室へ向かう彼女を見送って、今日中には貞操具を外してもらえると踏んでいた俺は戸惑った。西岡はもう寝てしまうつもりか。今夜には快楽を約束すると云ったのは何だったのか。

 その時、俺の布団の枕元に何か書き置きがしてあるのに気がついた。書き置きにはこうある。
「健一様
 焦らせてしまって申し訳ございません。ですがお身体の事ですので健一様の意向を無視して私から何か働きかけることはためらわれました。健一様のご意思を確認する意味も兼ねて、健一様にお選びいただきたいと思います。
 もし快楽を求められるのでしたら、恐縮ですが今晩のうちに西岡の寝室へお越しください。ご不要であれば、胸のシールを外してそのままお休みください。
 西岡 麻美」

 読んで、すぐにピンと来た。意向を無視できないなどと体のいいことを書いているが、これは罠である。こちらに二者択一をさせて、選択に責任を持たせようという魂胆である。その手には乗るまいと思って、手紙に書いてある通り、乳首に貼ってある鍼治療のシールを剥がして布団に入った。

 布団に入った途端、違和感に気がついた。初めは、乳首に刺さっていた針の名残で局所的にちくりと痛むだけかと思ったが、痛みだけではなかった。乳首にパジャマのシャツの布地が触れる度、乳首が快感に疼く。針の刺さっていたせいで、驚くほどに乳首が敏感になっていた。全身に走る快楽に、俺の愚息が反応しないわけがなく、もう何日も貞操具の中に閉じ込められたままのペニスは、窮屈なペニスケースの中でがちがちに硬くなった。

 俺は悔しさに歯噛みした。今ここで、貞操具さえ着いていなければ、自分で乳首を触りながら、怒張したペニスを思うままにしごいて自慰ができるのにと思った。それができない状態のまま、乳首からだけ絶頂のない快楽を与えられるのは、拷問に等しい。胸に布が触れるだけでびりびりと走る快楽にさらされて、しかもペニスは封印されて、どうして眠ることができようか。やっぱり西岡のところに、貞操具を外してほしいと頼みこみに行くほかないかのように思われた。一つには西岡に頭を垂れることの悔しさと、もう一方には屈服してしまえば快楽を与えてもらえる期待とで、身が引き裂かれてしまいそうだった。この苦しみから解放されるために、俺は布団を撥ね退け、パジャマ姿で寝室を出た。

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Author:右斜め下
人が苦しむ物語が好きなんだけど、苦しんでいれば何でもいいってわけでもない。
自分でも「こういう話が好きです」と一言で言えないから、好きな話を自分で書いてしまおうと思った。
SとかMとかじゃないんだ。でもどっちかっていうとM。

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