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親父の家政婦だった女 第十九話

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 西岡の指は胸板を離れた。いや、離れたように思ったが、その実、触れるか触れないかぐらいのギリギリのところで接触を保っている。その距離を保ってゆっくりと移動し、乳首に近づいてくる。
「では、」
 ピクリと背中が痙攣する。何と表現してよいかわからない感覚が背骨を走り、乳首からペニスまで、縦長の快楽に包まれる。
「これは乳首に触っているでしょうか?」
「ぁ……触っている」
「正解です」
 直後、また乳首がきゅっと抓まれた。強烈な快感が一気に送り込まれ、背中が大きく痙攣する。
「あぅ」
「いかがでしたか? 少しは敏感になられたのではないでしょうか」
 少しどころの騒ぎではなかった。どうして自分がこんなに乳首の感覚に敏感だったかと不思議に思うぐらいである。
「このゲームがお気に召されたなら、今後時間のあるときにでも、ご自分で継続的に訓練なさることをお勧めしますわ」
 それは一人でやっていたらちょっと変態なんじゃないのか。

 突っ込みの暇も与えず、西岡はペニスに刺激を与え始めた。放置されていたにもかかわらず全く硬さを失っていないのは、乳首への刺激のせいだろうか。否、それどころか。
「健一様、よほど乳首が気に入られたようですね。ほら、先端からこんなにたくさん透明な液体があふれていますよ」
 西岡は包皮を剥き、亀頭全体にその潤滑液を塗り広げる。それだけで身悶えするほどの刺激なのに、人差指と親指で輪を作って、亀頭の周りの雁首ににゅるりと滑らせる。
「ああっ、うあ」
「声を出してはお隣に聞こえてしまいますよ」
「わかっ……てるけど!」
 云いながら、西岡は手を休めることなくゆっくりと指を上下させ、回転させる。亀頭と雁首の潤滑液がにちゃにちゃと音を立てた。俺は声を出してしまわぬように、喉を広く保って、はっ、はっと荒く深い呼吸をするほかなかった。

 そんな俺を見て西岡は云う。
「もう出てしまいそうですか?」
 俺は荒い息とうなずきでそれに応じる。
「実は、ひとつお願いが、約束していただきたいことがあるのですが……」

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右斜め下

Author:右斜め下
人が苦しむ物語が好きなんだけど、苦しんでいれば何でもいいってわけでもない。
自分でも「こういう話が好きです」と一言で言えないから、好きな話を自分で書いてしまおうと思った。
SとかMとかじゃないんだ。でもどっちかっていうとM。

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